5日目「アイルトンセナのマネして疲労困憊」

歩数 32167歩
距離 23km

5月14日(火)の午後4時30分ごろ、黒ちゃんは須崎市吾桑(あそう)の山中にある桑田山(そうだやま)温泉の露天風呂「まどろみの湯」の中でグロッキーになっていた。一瞬だが気を失いそうにもなった。今日の行程が予想外にきつかったのである。
お遍路ードの5日目、朝8時過ぎに宇佐のお遍路の宿「三陽荘」をチェックアウトしてゆっくり青龍寺に参拝、境内から700mほど古いお遍路道を登ったところにある奥の院まで足を伸ばしたまでは余裕だったのだが、気がつけば巡航船の出港時間まで1時間しかなくなっていた。乗船を予定していた松ヶ崎の乗船場までは、GoogleMAPで調べると、下って浦の内湾の水辺を迂回しても、登って明徳の坂を下って湾に出ても、どっちも5km強ある。「どっちが早い?」と再度Google君に聞くと明徳ルートの方が少し早いとの意見。あわてて横浪ハイウエイを超早足でF1レースのアイルトンセナのように(古い!)駆け抜けて、出港5分前に松ヶ崎渡船場に駆け込んだのだが、この時かなり無理をしたのが後になって効いてきた。

昼ごはんは国体カヌー会場のある坂内で、須崎市観光協会の松田さんの「わら焼きカツオ」と「ヒラ鯖の刺身」のご接待を受けて、胃袋に燃料を十分補給して午後1時に本日の宿泊先の桑田山温泉を目指したのだが…。
須崎のk,s電気の大看板が見えてきたあたりからポツポツと雨粒が落ちてきたのに加えて、太ももに疲労がたまって足がずんずん重くなってきた。国道494
号線から桑田山に向かう分岐あたりからは、こんどはザックが肩に食い込んで痛くなってきた。足は重い、肩は痛い、雨は本降り。まさにお遍路さんの3重苦である。
やっぱり!青龍寺の御本尊「波切り不動さま」の罰が当たったのかも。じつは昨晩、夜釣りをするので、竹内記者の執筆時間を確保しようと青龍寺参拝を翌日に先送りしたのだが、それがよくなかったのかも。肝心の夜釣りはみごとにボウズだったし。やっぱり昨日のうちに済ませておけばよかった。後悔先に立たずである。

ところで桑田山温泉だが、黒ちゃん、最初にこの温泉のことを聞いた時「ソーダ山」という音を聞いて、てっきり炭酸泉の温泉だと勘違いしたという恥ずかしい話がある。泉質は無色透明の硫黄泉で、男女別の露天風呂が風情があって素晴らしいのだが、何時間つかっていてもすね毛に泡はつかない(笑い)。
くわたやまと書いてそうだやまと読めるひとは高知県人以外にそんなに多くないと思うが、いかがだろう。この温泉、気に入って何度か日帰り入浴で来ていたので、今回は思い切って「寄り道遍路」の宿泊所にしてみたのだ。須崎→中土佐→四万十町というお遍路正規ルートを少し外せば、こんなに素敵な温泉宿があるのである。先を急がないお遍路さんは、ぜひ一度立ち寄っていただきたい秘湯である。